アメリカの主権者教育(2)~マスメディアの協力~【主権者教育講座】

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アメリカの主権者教育(2)~マスメディアの協力~ 川上和久研究所 所長 講演

 

アメリカでは子供向けのテレビ番組などで、選挙に行こう!という呼びかけを盛んに行っています。
今回はこの例を取り上げていきます。

音楽専門チャンネルMTV

MTV では大統領選挙のたびに、大統領候補者に出演してもらう若者向けキャンペーン番組を放送しています。

1992年の大統領選では「Choose or Lose」キャンペーンを実施しています。

この選挙は、ビル・クリントン候補 、ジョージ・ブッシュ候補 、ロスペロー候補が争った選挙でした。

MTVは候補に出演依頼をして、ビル・クリントン候補は出演してサクスフォンを披露し視聴者をわかせました。

一方、ジョージ・ブッシュ候補は「ロック狂いの少女が見る番組などに出ていられるか!」と拒否しました。

それによって、若者票はかなりクリトン候補へ流れたといわれています。

 

MTVが運営する幼児や児童向けの番組専門のケーブルテレビチャンネル

MTVが運営する幼児や児童向けの番組専門のケーブルテレビチャンネル「ニコロデオン」、通称ニックでは、1988年から「キッズ・ビッグ・ザ・プレジデント」(子どもが選ぶ大統領)という番組を放送して、模擬投票をしています。

面白いことに、実際の選挙の勝者と模擬投票の勝者が、2004年以外は一致しています。

 

2012年のオバマ大統領とロムニー候補の大統領選の際も模擬投票は実施され、民主党のオバマ大投票は、ホワイトハウスに子どもたちを呼んで質問に応えています。
一方、共和党のロムニー候補はビデオ出演だけでした。

模擬投票では、オバマ大統領65%、ロムニー候補35%でオバマ大統領が圧倒的に勝利しました。

アメリカではこのようメディアにも大統領自身が出演して、非常に丁寧に質問に答え説明しています。

アメリカでは、争点教育・主権者教育の延長としてテレビも協力して行われています。

 

日本での主権者教育の今後

アメリカでは、本選挙の前に模擬選挙の結果が大きく報道されています。

アメリカだけではなくドイツやスェーデンでも模擬投票の結果が流されます。

 

では日本ではどうなのでしょうか?

実は日本では公職選挙法に「人気投票公表の禁止」という条項があり、実際の選挙に影響があるとの判断から禁止です。

そのためアメリカのようなことをすると即アウトです。

 

しかし、放送法の政治的中立性でがんじがらめの日本のテレビ局より、「お祭りムードを盛り上げる」アメリカ式の方が、主権者教育に寄与しているのも事実です。

日本がこれから、公職選挙法や放送法の縛りがある中で、どのように主権者教育に寄与していくかを、アメリカの例を参考に議論していっても良いと思います。

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